RYO NIHONYANAGI二本柳 亮
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AI推進の現場図解資料

AIエージェントを​業務で​回すときに​よく​出る​質問と​答え

設定・フォルダ・情報管理の​迷子を​なくし、​自走の​一歩を​踏み出す地図

この資料の要点

  1. 01
    つまずきの​正体は​操作力ではなく​「地図の​不足」。​用語を​すべて​暗記してから​始める​必要は​ない
  2. 02
    設定ファイルは​名前ではなく​「役割と​範囲​(全体か​案件ごとか)」で​見分け、​情報は​3区分で​安全に​試す
  3. 03
    自走とは​ゼロから​書く​ことではなく​「目的・入力・出力・確認」の​1か​所を​自分の​仕事に​変えられる​こと

つまずきの正体は「操作が苦手」より「地図がない」こと

AIエージェントを業務に取り入れようとしたとき、最初の導入や研修を終えたあとに現場の手が止まってしまうことがあります。

多くの人は「自分は操作が苦手だからだ」と感じがちですが、実際に寄せられる声をたどると、つまずきの正体は操作力そのものではありません。**設定・フォルダ・用語がつながらないまま動かしていること、つまり「頭の中に地図がないこと」**にあります。

もう一つ、現場の足を止めやすいのが「用語をすべて理解し、最初から完璧な依頼文を作らなければならない」という思い込みです。実務で自走の一歩を踏み出すために必要なのは、細かい設定名の暗記ではなく、迷ったときに自分で確認できる最小限の地図です。

現場でよく出る5つの質問と結論

AIエージェントを業務で回し始めるときによく出る質問と、その結論を5つのカードにまとめました。

図1AIエージェント運用でよく出る5つの質問と結論

  1. 01
    Q1. 用語が分からないまま始めて大丈夫?A. 大丈夫です。全部を理解してから始める必要はなく、手を動かしながら意味をつなげていけばOKです
  2. 02
    Q2. 設定ファイルが多くて役割が混ざるA. ファイル名を暗記するのではなく、「何を決める場所か(役割)」と「全体か案件ごとか」で見分けます
  3. 03
    Q3. フォルダや「パス」の違いで迷うA. パスは難しいコードではなく「今いる場所の住所」です。AIと自分が同じ場所を見ているかを確認します
  4. 04
    Q4. 仕事の情報を入れても安全なの?A. ツール選びより先に、情報を「そのまま試せる・一度ぼかす・入力しない」の3つに分けて判断します
  5. 05
    Q5. コピペの先、何から頼めばいい?A. 自走はゼロから書くことではなく、目的に合わせて1か所変えられること。最初は一言の依頼から始めます

迷ったときは「設定の役割」「いまいるフォルダ」「変えたい目的」の3つに分けて確かめる

この5つの疑問は、「何がどこを決めているか」「どこで作業しているか」「自分の仕事へどう変えるか」という3つの論点に集約されます。

設定ファイルは「名前」ではなく「役割と範囲」で見分ける

エージェント型のツールでは、CLAUDE.md、settings.json、config.toml といった複数の設定ファイルが登場します。どれか一つを暗記するより、**「何を決める場所か(役割)」と「全体の設定か、案件ごとのルールか」**で見分けると迷いにくくなります。

図2主な設定ファイルの役割と置く場所の違い

CLAUDE.md
settings.json
config.toml
役割
案件ごとのルール
ツールのふるまい・許可
アプリ側の基本設定
決めること
このプロジェクトでAIに守ってほしい進め方・出力の約束
ツールの動作や許可などの設定
アプリ側の基本設定(利用環境で異なる)
置く場所の区分
案件(プロジェクト)ごと
全体の設定、または案件ごと
全体の設定(利用環境)

迷ったら「この約束は、別の案件でもずっと必要?」で全体設定と案件ルールを分ける

「どの案件でも共通のツールの基本ルール(全体の設定)」と、「この案件だけで守る進め方・出力の約束(プロジェクトのルール)」は、同じ場所に置かなくて大丈夫です。ここが分かれるだけで、何をどこに書くかの迷いが一気に減ります。

案件ルールのファイル名は、ツールによって変わる

上の図の CLAUDE.md は、Claude Code での名前です。「このプロジェクトでAIに守ってほしいこと」を書くファイルは、使うツールによって名前が違います。中身の役割は同じです。

ツール 読むファイル 補足
Claude Code CLAUDE.md プロジェクトのフォルダや、ホーム直下の ~/.claude/ に置く
OpenAI Codex AGENTS.md AGENTS.md は、複数のツールで共通に使われている名前です
Gemini CLI GEMINI.md 設定を変えれば AGENTS.md も読ませられる

社内で複数のツールを使う場合は、共通のルールを1つのファイルにまとめておくと、書き直しの手間と食い違いが減ります。たとえば、ルールの本体を AGENTS.md に書き、CLAUDE.md からは @AGENTS.md と書いて読み込ませる方法があります。各ツールの対応は更新が続いているため、使う前に最新の公式ドキュメントで確認してください(本稿執筆時点:2026年10月)。

ツール選びより先に「渡してよい情報」を3つに分ける

「仕事の情報を入れても安全なのか」という不安で止まらないためには、ツール選びより先に、情報の種類を3つに分けて考えます。

図3業務で扱う情報の3区分

そのまま試せる
一度ぼかして使う
入力しない
情報の種類
公開済みの情報・自分で作った練習用メモ
個人名・社名・案件情報
パスワード・APIキー・外部に出せない機密情報
扱い方
そのまま入力して試す
固有名詞を外し、必要な部分だけ残す
AIには入力しない

迷ったら、固有名詞を外した練習用メモを1つ用意するところから始める

最初は、固有名詞を外した練習用メモからで大丈夫です。安全なメモを1つ用意しておけば、不安で手を止めずに試行錯誤を再開できます。

ここから先は、限定公開パートです

手順・テンプレート・チェックリストなどの​実践部分は、​顧問先・研修先の​方に​パスワードで​お読みいただけます。

  • 質問別の​詳しい​答えと、​実務での​回し方
  • 迷った​ときの​確認順と、​質問・相談の​型
  • 現場で​AIエージェントを​回すチェックリスト
  • つまずき切り分け・質問シート​(記入例つき)