「一見、正しそう」は、検収の合格基準にならない
AIが作った表、集計、転記、図面、台本。どれも見た目は整っていて、読めば「正しそう」に見えます。ところが、数字や件数がたった1つずれていただけで、成果物としては使えない仕事があります。
一つのAIに作らせて、そのまま出す。あるいは、作った本人(同じAI)に「間違いはない?」と聞き返して終わりにする。この2つは、どちらも「作った側の目」だけで確かめている点が同じです。思い込みがあれば、確認の目も同じ思い込みを引き継ぎます。
作った目と、確かめる目は、分ける。
3段で検証する
僕が「原本と完全に一致する必要がある成果物」を作るときに使っているのは、役割の違う3段です。
図1AIの成果物を3段で検証する
- 01初稿をつくるAI(モデルA)が元データから一次成果物をつくる
- 02別のAIで照合別のモデルが、別の場で、元データと突き合わせる
- 人人が最終確認修正を統合し、全件の一致を記録として残す
つくる役・照らす役・決める役を、同じ目にしない
ポイントは、2段目を「別のモデル」かつ「別のセッション」にすることです。同じAIが同じ流れの中で見直すのではなく、初稿の経緯を知らない相手に、元データと記号レベルで突き合わせてもらいます。3段目は、修正を取り込み、全件が一致したことを記録に残して人が受け取る段です。
向いている仕事、向いていない仕事
3段は手間がかかります。すべての仕事にかける必要はありません。判断の軸は「ずれたときに、成果物として失格になるか」です。
図23段にかける仕事・かけない仕事
3段にかける
- 数値・件数が1つずれたら失格
- 元データと完全一致が必要
- 譜面・数値集計・転記物のように突合できる
- 外に出たあと直しにくい
1段でよい
- アイデア出し・壁打ち
- 方向性の下書き
- 人が読んで直す前提のメモ
- 多少の揺れが許される文章
すべてを重くせず、「ずれたら失格」の仕事にだけ手間をかける
「確認した」を、証跡に変える
もう一つの要点は、目で確かめて終わりにしないことです。元データから独立に値を出し直し、成果物側の値と全件で突き合わせます。件数と値が一致したことを、ファイルとして残します。
僕が譜面化の案件で使ったときは、元データから別に導いた全661音の音高・開始・終了と、成果物側の値を突き合わせました。ただし、この3段の型を使った実績は、現時点ではこの1案件だけです。再現するかどうかは、これから確かめていく段階だと考えています。
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手順・テンプレート・チェックリストなどの実践部分は、顧問先・研修先の方にパスワードでお読みいただけます。
- 自社の業務に当てはめる
- 段ごとの担当と、渡すもの
- 運用の手順
- 判断基準:どこで人が止めるか
- 記録のひな形
- 派生:架空データの「実在チェック」
- 最初の1本で試すときの順番